地産地消

断食で見えた、食の世界 1

人間の体は神秘でとてつもなく柔軟性に飛んでいる事をこの取材で感じた。
今月の初めに江刺で自給自足の生活している人がいると言うお話を聞き、えっ本当に?好奇心旺盛な俺としては会ってお話しを聞いてみたいと思い、3月の中旬に知り合いを通じて江刺の建部信さんに会いに行って来た。
水沢から車で30分位の所だ。建部さんの所有地内はタバコも一切禁止、住まいは古い民家を購入、田畑を含め1ヘクタールもあるのだろうか?敷地内に足を踏み入れた庭先には建部さん自ら彫った可愛い女の子の石造があった。
敷地内を案内され色んなお話しを伺って来た。ここには建部さんと一緒に素敵な仲間がいる、猫、ウサギ、ニワトリ、犬達だ、自給自足といっても必要最低限の塩とか醤油、食材の1割位は購入するらしい、後は全て敷地内の節の野菜、果実、米等で1年の食料をまかなっていると言っていた。
何とワイン、ビール、お酒まで自家製、だが食べ物以外はけっして原始的ではない、乗用車1台、軽トラック、バックホー、籾摺りと電話にパソコン、水道とけっして現実の世界から逃避している訳では無いのだ。勿論地元の集会にも積極的に参加している。
建部さんはこの生活を始めて6年、その間に何度か断食する。最初は5日間今では7日間もするらしい。この話しを聞きながら俺は唸るしかなかった。
断食を始めると体の悪いところが出るらしいが何度か重ねるうちに痛みが軽くなり、体の歪みやしずみが本来の形に直るのだろうとも言っていた。断食をする事でスイッチが入り、肉体が変わっていくと言っていた。う~ん、凄い人がいる 文章が長いので続きは次回

調理技能チェック

本日は全厨房スタッフの技能チェックの日、忙しい時間帯を過ぎた午後2時半頃から開始。皿にそれぞれ材料が並べられ、そして全員が作業できるまな板を設置、味そして単純な包丁使い等をチェック、10~30代の比較的若いスタッフがチャレンジ。先ず「養殖鯛と天然鯛」「地鶏とブロイラー」「カンパチとハマチ」「冷凍鮪と生の鮪」の違いをチェック、穴子の開き、大根の桂剥き、キャベツの千切りは包丁使いを見る、ボールに味噌・胡麻・醤油等を入れて何の調味料か入っているかのチェック。よーい、スタート、緊張しているのがいるが、又この緊張感がいい思い出になると思う。日頃の成果を見せてみろ。

第7回、うんちくを語る会

2月8日、18時からホテルで第8回、うんちくを語る会を開催、42人の方が参加された。18時から3人方に講演をしていただいた。
「山口鐵五郎さん・若布生産者」
山口さんが3歳の時に親父が亡くなり、育ててくれたおじいさんが21歳で亡くなり、若干21歳で家族を養う事となる、それは苦労の連続で何故俺だけこんなに苦労するのかと思った事もあったと言っていた。年配者のお話は重みがある。
「石川長喜さん・考古学&菜花生産者」
考古学専門で岩手の文化財の発掘していた人で土器の話しや何千年前の住居跡のお話し等を聞き、身を乗り出して聞き入ってしまった。
「佐々木博さん・佐々長醸造社長」
秋田杉の樽に入れた味噌にクラシック音楽を「ベートベンの田園」聴かせ熟成させている話とか。全てに生命がある、言葉をかけ感謝をして、そして波長の合う音楽を聴かせる事で味噌本来持っている味を最大限出してくれるらしい。想像を超え理屈を越えた、何かがある。

春のブライダルフェアー

2月の3日~4日(土日)は当ホテルのブライダルフェアー開催。今年度の婚礼売上を占うにもこの時期のフェアーは大事で各部署事にそれぞれに分かれ受付からホール、チャペル、美容室、控室、各テナントさん、それぞれ、お客様のご要望になるべくお応えできるように準備を整えこの2日間に備えていた。勿論厨房スタッフも春の婚礼料理の献立作成に気合をいれ、今出来る最高の料理を展示した。当ホテルの婚礼料理は何と言っても和食の創作料理が一番の人気。その時々の旬の料理を取り入れた持ち帰りの無い食切スタイルだ。今日4日はあいにく朝から雪がバンバン降り心配だったが。12時の模擬披露宴のショータイムには沢山のお客様が来館して頂き本当に良かった。ブライダルマネジャーの「及川」とバンケットスタッフの「藤原」が料理展示前でチーズ。

江釣子セリ「北上市江釣子妻川」

真冬の鍋物に欠かせないセリ、春の七草として代表格で、薬草としても用いられて来た。セリと言ったらやはり岩手では江釣子産のセリが有名、江釣子妻川でセリの栽培をしている高橋祐治さんに会いに行って来た。9月に種セリの植付けをして11月~3月頃まで収穫。地下水を汲み上げ収穫時期をコントロール、この辺は3メートルも掘れば水が湧き出る所、セリの栽培と思うと寒い中、水に入り大変な作業と思っていたが、何とハウス栽培で地下水を汲み上げハウス内に大量の水が注がれている。セリを洗うのも暖かい地下水と暖房の効いたハウス内での作業、お~これなら俺にも出来るかも?高橋さんは美味しいセリの栽培を手がけて40年、500坪の用地を使用している。植付け前にぼかし肥料を入れ安心安全そして美味しいせり作りに日々頑張っている。うちのセリは風味と歯ざわり色艶ともに他所には負けない自信があと言っていた。

とちおとめ苺「岩手県胆沢郡金ヶ崎」

今年初めての農家訪問は金ヶ崎で苺を栽培している、石母田肇さん宅に行って来た。苺ハウスに入るのに靴を脱ぎスリッパに履き替えハウス内に入る。初めての経験だ、そんなハウス内を見て又ビックリ今まで見た事の無い光景がそこにあった。ここは花屋さん?と思う位、真赤に完熟した苺と白い花、そして緑の葉が300坪もあるハウスの中で綺麗に競い合っている。そんなハウスの中で石母田さんに色々お話を伺って来た。ここは高設土耕栽培と言うらしい。苺は全て完熟出荷し、甘味と大きさ、ある程度の出荷数を確保する為に色々工夫がされていた。何十メートルもある細長い箱状に土と自家製の「ぼかし肥料」に牡蠣殻の粉末等を加え、水の管理から糖度を上げる仕組みを見て成る程と唸ってしまった。そんな苺をハウス内で食べさせて頂いた。甘くてジューシー。さすがこだわって生産しているだけ事はある、極上の苺だ。

めざましテレビ生放送「きくすい北上店」

今年も、もう少しで終わり、本当に1年は早い、先日1年の締めくくりに最高の贈り物があった。それは12月26日、きくすい北上店で全国放送「めざましテレビ」の生放送である。岩手の三陸の食材を使った丼物、十文字米の釜炊きに毛蟹を入れ、上には鮪ステーキ大豆ソース、鮑ステーキ肝ソース、醤油漬イクラ、に三陸のマツモと贅沢な食材を使用、前日はホテルに泊り当日6時頃北上に行った。もうテレビスタッフ、10数名位来て慌しく動いていた。スタッフの人に厨房が狭くて大変でしょうと言ったら、いやいや、この日の為にセットを組んだのかと思うくらい素晴らしいオープンキッチンですと言ってた。本当かよ?フフフフ・・・・・7時22分本番、伊藤アナウンサーと坂口アナウンサーの軽快なトークで始まった。伊藤アナウンサーが料理を食べるとき「美味いですね」と決まり文句、放送が終え、これ本当に美味いねとスタッフと食べていた。ウフフフフ・・・・・・最後にきくすいスタッフ一緒にチーズ。有難う御座いました。

長芋「北上更木地区」

12月は長芋を使った料理を模索中、美味しい長芋、そうだ、長芋の産地といえば、やはり北上、そこで北上の更木地区で長芋を栽培している、高橋敏彦さんの畑に行って来た。北上川堤防の内側にある畑だ。お~ここならいい長芋取れそう。バックホーンで長芋に傷をつけないように細心の注意を配りながら1メートル位の土を掘って行く、その後を奥さんが1本、1本子供をあやす様に取り上げていく姿を見ていると大変な作業だ。この更木地区は桑畑と荒地で何年もかけ耕しここまで仕上げたそうだ。長芋もやはり里芋と同じように何年も連続で耕作出来ない。問題はやはり「連作障害」だ。緑肥で休耕し、次は牛蒡の栽培等色々模索しながら専業農家として頑張っている。こうして農家の方々が苦労して栽培した野菜を料理人として大事にしなくては、そして美味しく作ろうと改めて考えさせられた日でした。

カシス(岩手県一関舞川)

先月ホテルにカシス「日本名、房スグリ」のジャム、ジュースが持ち込まれた。日本では青森が国内の9割を生産して年間3トン、ニュージーランドからは年間3.000トンが輸入されているらしい、まだまだ国内生産が追いつかない状態である。最近はソフトドリンクからカクテル、ケーキ、シャーベットと色んな用途に使われているが、成分にはポリフェノール、アントシアニンが含まれ血管の血流改善効果があり冷え性、肩こり、目の疲労などに大変効果があるらしいと聞き、そんなカシスを料理に使えないだろうかと思い、調理スタッフ全員にカシスを使った料理を作ってほしいと伝えた。一週間後、各調理スタッフがそれぞれのカシスを使った料理が厨房の盛台に並び、試食開始。一品、一品慎重に味見をしてみた。鴨肉のステーキ、ソースにはジュースとジャムを加え生のカシスを散らしてある「肉とソース、生カシス」が絶妙に合い。いいじゃないかgoodだ。次に目を引いたのはカシスのムース、生クリームにカシスジュースを加え中にジャムをいれたムース、色といい味といいこれもgoodだ。そんなカシスは一体どんなところで生産されているのか俺としては見に行かなければと思い、県南広域振興局の藤根由紀子さんの案内で舞川の社会福祉法人マイリバーに行って来た。施設長の塚本さんと指導員の加藤さんに色々とお話を伺って来た。来年には8人の農家に協力して頂き1.000株の苗木を移植し将来はこの地区をカシスの里にしたいという大きな目標を持って語る2人が大きく見えた。よし!!ホテルも来年はカシス料理で売上アップだ。

蛸漁「大船渡綾里」

今日はどんな風に蛸漁をしているのかの山口鐵五郎さんにお願いして大船渡の綾里に行って来た。当日は鮑の口開けの為綾里の港は大勢の人で賑わっていた。鮑漁を終えた山口さんは愛船、稲荷丸で出航、天候は少し曇り、海は穏やか、30分程で蛸漁のポイントに着いた。旗の付いた竹竿がここだよ~と手招きしているように揺れながら立っている。竹竿に舟を寄せロープを手繰りで寄せ機械でロープを引いていくと、しばらくすると籠が上がってきた。籠の中には殻雲丹と「どんこ」深海魚でブヨブヨと脹れた腹で見た目には少しグロイ魚が結構上がって来る。冬は特に美味しい魚だ。小さめは海に戻していくが深海魚の為か急に海面に出たせいか海面でうろたえてなかなか海中に潜れないようだ。そこにウミネコが来る。あ~あ「どんこちゃん哀れ」ウミネコも必死なのだろうウミネコ同士で奪い合いだ。そんな事お構いなく山口さんはたんたんと仕事をこなしていく、すると、来た!来た!待望の蛸だ、大きい蛸が籠の中に入って上がって来た。次の籠も入っている。凄い、大漁すか?山口さん「いつもこんなもんだ」だってそんな蛸のポイントを三箇所周り帰って来た。最高の蛸漁だった。自宅に寄ったら奥さんが、鮑等色んな三陸の幸をご馳走してくれた。美味い、帰りに今日の蛸漁で一番大きい蛸を頂いて来た、ヨシ、ホテルに帰り早速蛸料理だ。カルパッチョ

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