地産地消

喜久盛酒造「北上」

今回は酒と言う初の取材で北上の造り酒屋で1894年創業、112年と言う長い間お酒一筋に頑張っている、喜久盛酒造5代目社長、藤村卓也さんにお会いし色んなお話を伺って来た。まだ、若く30代の前半だろうか?3年前に前社長がお亡くなり突然に社長に就任されたそうだが、とてもとても立派で何を伺ってもテキパキとお応えをしている姿を拝見し感銘を受けた。酒といえばやはりお米と水がとても重要で、米は地元の更木産「ひとめぼれ」と喜久盛のお酒造りに欠かせない水、100年以上前から延々と引き継がれている井戸水、仕込み~仕上げまでの工程の説明をお聞きしながら各蔵を覗かせて頂いたが、杜氏も「蔵人」くらびとも、全て地元の人達で構成されているとお聞きし、何代も受け継がれた酒蔵には歴史と威厳を感じた。

どんぴしゃり「岩手県一関厳美町」

昨年、県の奨励品種、岩手68号と言う初めての種籾が、何と全て岩手県厳美町の瑞山に持ち込まれ、その68号の米作りの先頭に立ち地域の活性化に取り組んでいる、小岩清光さん宅に行って来た。今農家は田植え前で毎日が忙しくいつお邪魔をしたら良いか迷っていたがトラクターに乗って農作業をしている所を発見、よし今だと思い田んぼに行って直談判、「う~ん、じゃ今夜8時頃来て」と優しいお言葉をかけて頂いた。夜8時頃小岩さん宅にお邪魔をし、色んなお話しを伺って来た。この地域の田んぼには、岩手、秋田、宮城、の県境でもある標高1600m.栗駒山「須川岳」の雪解け水が注がれている。ブナの原生林を通り栄養分たっぷり含んだ天然ミネラル水だ、そんな環境に合うのだろう。
岩手68号「どんぴしゃり」は穂いもち病に強く米粒が大きい事と稲の茎が強く倒れ、にくいのが特徴、食べてはツヤと風味がありとても美味しいとの事、小岩さんはこの地域での活性化の為にもこの品種には大いに期待をしている様子だった。そんな中、奥さんが山菜を食べてと言って持て来てくれた。「ウドとシドケ」だ。商売柄、こんなに甘いウド食べたことがない。と言ったら何と自宅前でウドを栽培しているらしく、私が行く少し前に電灯を照らしウドを取ってきたらしい。新鮮なウドを醤油味で炒めただけと言っていたが本当に美味かった、是非、来年売って下さいとお願いして来たが、忘れずにメモ、メモ、よし、小岩さんには夜中にお邪魔してお話しを聞かせて頂き、ご馳走までなって来た。

「特性トマト丼」

5月からこだわり食材をふんだんに使用したトマト丼を発売。トマト丼の内容は「水切り菜花(奥州)白百合ポーク(北上)葉山葵(岩泉)暮坪蕪(遠野)南部鉄器の釜炊米(奥州)」とプラザのこだわり食材を使用、メインになるトマトは当ホテルの自信作でトマトレモン煮だ。トマト御飯は頭で考えるとなかなか良いイメージ浮かばず、最初はとにかくトマトを使った丼物を作りたいだけだったが、何度か試作してようやく美味しいトマト丼が完成。

紫花豆 煮物編

紫花豆 煮物編
昨年の秋から長野県の八ケ岳で栽培している、紫花豆を使用、柔らかく少し甘めを控えめにして、前菜、煮物、付け合せ等に出しているが、思いの他評判いいので。よし今回は俺のテクニックを少し披露しちゃお~と思い今パソコンの前にいます。
先ず紫花豆を入れたボールにたっぷり水を入れ、「意外とこの豆は水を結構吸います」その豆を一晩置きます。次に鍋に水と酒をいれ2時間程弱火で煮る。「紙蓋をし、コト・・コト・・コト・・と豆が暴れないように注意する」「煮ている時は絶対蓋を取らない事、豆にシワがよる」冷めたら少し水を足し豆が3Kなら砂糖を3K、3回に分け入れる。「煮るときは常に紙蓋をしコト・・コト・・コト・・煮る。これも2時間」この煮かたを3度繰り返します。煮ている時は絶対蓋を取らないよう注意。出来れば2日か3日で毎日2時間煮たほうが煮くずれせずふっくらと煮えます。誰かチャレンジして?

九州有田「3泊4日の旅」

今年の8月後半、和食処「きくすい」の出店が決まり、料理長としては厨房の設計やら献立等決める事柄が一杯、どうしても料理の衣装でもある食器を現地に行き直接見たくなり、先月の後半、九州の有田焼、福井県の漆器、岐阜県の美濃焼を3泊4日で行って来た。色んな食器を見て来て。九州の有田で唐津焼を焼いている、利左エ門窯に寄ったとき唐津焼とは知らずに、有田にしては面白い、磁器物ではない、土物があると思った、唐津焼は豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に連れ帰った陶工たちによって始められたと言われている。唐津焼の特徴は使われる中で器が育ち、熟成されていく。つまり、使う人が作品を完成させるらしい、そんなお話を聞いて、奥が深いと感じた。色んな窯元を歩いて、何と食器の中に料理が浮かんで見える物に何度も出会う、それも鮮明に、自分でも見た事もない料理が頭で絵を描いている。それと反対に素晴らしい食器だが器にどのように考えても料理が浮かんで来ない食器もあった。だから面白い。

いしかわ水産(川崎市中央卸売市場)

3月16日に東京ビックサイト、ホテルレストランショーを見学し17日は松孝さんに行った後、川崎の中央卸売市場で鮪を専門に扱っている、いしかわ水産に行く。いしかわ水産の部長で渡辺忍さんが10時に太田市場まで車で迎えに来てくれた。川崎まで車で1時間
途中富士山が見えて来た。渡辺さんいわくこんなに綺麗に富士山が見えるのも珍しいと言っていた。渡辺さんに申し訳なかったが何故か俺は車とか電車に乗るとすぐ寝てしまう癖がある。12時前に川崎に着き、早速いしかわ水産に伺ったが時間も時間なのか魚が無い。事務所に行き、いしかわ水産の社長で六角修さんに会い、色んなお話しを聞いて来た。なんでもお客様に上物の鮪の提供したい思いでこの業界に入ったそうだ。
鮪のお話しを色々聞いて来た。節によって回遊する鮪、やはり寒く流れが強いところで取れた鮪は旨いと言っていた。大間の鮪もいしかわ水産からたまに購入している。それから川崎丸魚株式会社の専務にも会い、これからの事など色々お話しをさせて頂いた。仕入の事、お話しをしてなるべく価値のある商品を購入できる手応えを感じた、来て良かった。帰りも渡辺さんに東京まで車で送っていただく事に。途中昼食をご馳走になった。
二子玉川駅前「九つ井」蕎麦会席の店かな?いしかわ水産で鮪を納入しているらしい、一品一品に心のこもった料理で何とビール付、冷たいビールが喉に心地よい。昼のビールは旨いな。ご馳走様でした。帰りは金曜日なのか結構混んでいて空いているところを走り東京駅まで送っていただいた。又寝てしまった。本当に色々とお世話に有難う御座いました。水沢に来たらご馳走いたします。キッパリ

こだわりフルーツの松孝(東京・大田市場)

3月16日に東京ビックサイトでホテルレストランショーを見学し、17日には、仕入先である大田市場の輸入フルーツ専門の仲卸(株)松孝さんに顔を出した。JR大森駅からバスで市場へ。羽田空港の近くとのこと。東洋一と聞いていたが、その大きさに驚いた。専務の吉村誠晃さんに電話し、大きなブドウの看板の前で待つこと5分。吉村さんはなんとモートラと呼ばれる電動の運搬車で、手を振って迎えに来てくれた。「佐藤さん、よく来てくれました。どうぞベンツにお乗り下さい。」ウハハハハ受けた。そのベンツで市場内を見物。信号もないのに皆ぶつかりもせず、すいすいと動けるものだ。珍しい京野菜、沖縄野菜なども目を見張る。松孝さんの店には、いろんな珍しいフルーツが所狭しと、並んでいる。これも欲しい、あれも欲しい、やはり現場に行くと見るもの見るもの好奇心をそそるんだよな。で、今回はブラットオレンジ、カラカラオレンジ、ベビーキゥイ、砂糖キビを購入。松孝さんは、バナナ一房がいまの価値で一万円ともされる時代に専務の祖父がつくった会社。現在は大田市場にバナナ15000カートンの色付けが可能な加工ムロを構え、フルーツの追熟を得意分野として百貨店、スーパー、小売店に納品しているとのこと。「旬の美味しいものを“食べごろ”に仕上げ、適正な価格で適切な量を流通させることを心がけている」と話す吉村さん。最近では直径18?を越える特大ブルーベリーや、酸味がマイルドで風味豊かなメイヤーレモンなど独自商品の開発も積極的にしており、いかに生産者、園地、ブランドにこだわり、良品を仕入れるかを常に考えているそうだ。

花巻市東和町「佐々長醸造、ベートベン熟成味噌」

昨年の暮に、こだわりにこだわった味噌を製造している人がいると聞き3月6日、東和町にある佐々長醸造に行って来た。優しい笑顔で佐々木社長が迎えてくれた。突然の訪問なのに快くお話しをして頂いた。創業は明治39年でもう100年にもなるそうだ、だがこの業界ではたいした事ではないといっていた。さすが日本の食の文化、「味噌の起源」は鎌倉時代といわれている。お話しを聞いて凄いと感じた。味噌を入れる樽は全て秋田杉を使用それも明治、大正時代の樽で現在はもうこのような樽は出来ないらしい、この大きさの樽を作る職人がいないそうだ。大豆は県産の「ナンブシロメ」と言う最高級の大豆と、それに水も只者ではない、裏に150m.ボーリングしたら凄く美味しい水を確保できた。テレビの取材から東京や色んな各地から美味しい水を求めてきているらしい。蕎麦屋さん、ケーキ屋さん、喫茶店、何とあるときは造り酒屋がタンクローリで水を求めて来た事もあったそうだ、今では早池峰霊水と言う名で販売しているらしい。でも佐々長醸造に直接来る方は何とただにしていると言っていた。もっとビックリ何と1~2年の味噌の熟成期間をクラシック音楽ベートベンの田園を聞かせていた。味噌酵母はクラシックの波長が合うらしく活発になり香り、味がよくなると言っていた。味噌に音楽それもベートベンの田園だって。早速持ち帰り試食開始。まろやかで香りがありこれがベートベンの味か、俺の舌が踊りそうだ。美味い

今摺り米 奥州市愛宕

奥州市の愛宕は昔から大変美味しいお米の生産どころである。2年ほど前の冷害でもあまり影響が無かったそうだ。14年も特Aを出し続けている土地、そんな旨いお米「ひとめぼれ」を作り続けている千葉長悦さんに会いに行って来た。千葉さんはおいしい米、ブレンドした米ではなく農家の米を食べさせたいと思いから昨年の秋収穫した米を半分位貯蔵し365日、新米と同じように旨い御飯が食べられる「今摺り米」を生産販売している今摺り米とは、もみで貯蔵しその都度精米する為、常に美味しい御飯が1年間食べられると言っていた。作業場に入ると大きな乾燥機が5基も並び農協のカントリーエレベータ並みの装備がされている個人でカラー選別機も購入、カメムシが付いた米「米の端が点のように黒くなっている」をコンピューターでピンポイントに選別し空気で排除していく優れものだ。そんな今摺り米を少し分けて頂いた我が厨房で自慢の南部鉄器の釜で炊いてみた。艶があり甘味があり風味がありこれぞ農家の米、うまい、お~い、誰か、梅干 

江刺LED栽培(赤色発光ダイオード)

2月20日世界でも類を見ない日本が開発したLED栽培(赤色発光ダイオード)野菜栽培施設、江刺にあるコスモファームに行って来た。そこは野菜作りの常識を覆す、土が全くなく施設は清潔で整理整頓され、管理は全て「水、温度、光、炭酸ガス、肥料」に至るまで自動システム化が導入された農業、今まで、農家の愛情を感じながら農業と言うものを見てきた俺にはカルチャーショックであった、総務課長、宍戸勝則さんお会いし、色んなお話しを伺って来た。種をまいてから1ヶ月弱で収穫が出きる事、育てる野菜によってLEDの波長が違うらしくどの野菜どの波長が良いか等、毎日研究していると言っていた。天候に左右されないし常に安定供給が可能で安心安全の野菜である。野菜工場に入ると真赤な発光ダイオードに照らされたリーフレタスが何段にも整然と並び自動的に動いている。SFの世界に入ったようだ。ただビックリし写真を撮り続けた。

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